マイクロストリップラインの電磁界解析事例
マイクロ波領域で回路、部品などを接続するには、一般的にマイクロストリップラインが使用されます。
マイクロストリップラインは、図1のように、プリント基板上の片面がグランドパターン、上面が信号ラインとなっています。
マイクロストリップラインは、その構造上、電界、磁界がプリント基板内の誘電体と上側の空気の両方の領域に広がっているため、その伝搬状態を計算することは、非常に複雑でむずかしくなります。
図1:マイクロストリップラインの基本形
今回は左図のような基本的なマイクロストリップラインのモデルを想定し高周波電磁界解析ソフトウェアF-WAVEで電磁界解析を行ないました。
各部材の厚さは一定ですが、その他の寸法は、マイクロ波信号の波長により調整しました。マイクロ波の周波数は、1GHz、10GHz、20GHz、40GHzで解析しました。
図2:解析モデル
各周波数に於ける電界分布コンター図は以下の通りです。
基板の電極側 |
基板のグランドパターン側 |
図3:電界分布コンター図/10 GHz(単位:V/m) |
基板の電極側 |
基板のグランドパターン側 |
図4:電界分布コンター図/20 GHz(単位:V/m) |
基板の電極側 |
基板のグランドパターン側 |
図5:電界分布コンター図/40 GHz(単位:V/m) |
F-WAVEでは、以上のような電界分布コンター図の他に、伝搬定数、損失などを算出することができます。
この解析は高周波電磁界解析ソフトウェア F-WAVE で行いました。F-WAVE について詳しくはこちらへ
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