Team Workshop Problem 27 ※ より
渦流探傷(非接触探傷)は、金属中に存在する小さな傷を直接接触することなく、渦電流解析を通して探査するものです。 コイルに電流を流すと金属の表面に渦電流が発生し、その渦電流は再度、磁場/磁界を発生させます。 金属中に傷が無ければこの渦電流の流路は一定ですので、その渦電流により生じる磁場/磁界分布も一定です。 もし、金属中に傷が存在していると、渦電流の流路は変化しますので、生じる磁場/磁界分布にも変化が生じます。 その磁場/磁界の変化を検出用コイルにより、非接触方式にて金属中の傷を見つけることができます。 今回はこの渦流探傷(非接触探傷)の原理である渦電流解析をPHOTO-EDDYで行いました。 今回解析しましたモデルの外観形状は図1の通りです。 アルミ板の表面から1mm位の深さにΦ0.5mmの空孔があります。 励磁用コイルには周波数[ 1.5kHz ] の電流を印加しました。 |
図1 解析モデル外観図 |
解析モデルは図2の通りです。 磁場の対称性を考慮し、1/2モデルとしました。 コイルを移動することを考慮し、都度モデルを作成する必要のない「外場併用法」で解析しました。 |
図2 解析モデル |
励磁コイルと検出コイルが傷のない範囲に位置している場合、励磁コイルにより発生する渦電流密度分布コンター図は図3のようになります。 | 図3 渦電流密度分布コンター図 |
コイルが傷の一方の端まで移動してくると、渦電流密度分布コンター図は図4のようになります。 | 図4 渦電流密度分布コンター図 (コイルが傷の右端に位置する時) |
コイルが傷の中央部まで移動してくると、渦電流密度分布コンター図は図5のようになります。 | 図5 渦電流密度分布コンター図 (コイルが傷の中央に位置する時) |
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