誘導加熱炉の連成解析
交流電源に接続されたコイルの中に金属等の導体を置くと、コイルと導体は離れているにもかかわらず導体の表面が発熱します。
これは誘導現象による表皮効果で、導体の表面付近に高密度の渦電流が発生し、そのジュール熱で導体の表面が発熱したからです。
今回は、コイルと金属で構成されるモデルでこの渦電流の発生している様子をF-MAG-IHを使用してシミュレーションしてみました。
※ 金属に使用した非線形磁化特性は右図の通りです。
解析結果は下図の通りです。
磁束密度分布コンター図 (金属部分) |
磁束密度ベクトル線図 (金属部分) |
渦電流密度分布コンター図(金属部分) |
渦電流密度ベクトル線図(金属部分) |
発熱密度分布コンター図(金属部分) |
熱伝導/熱応力連成解析
前述までは、磁界解析ソフトウェアF-MAGの周波数応答解析機能により誘導加熱解析を行い、発熱密度分布まで計算しました。
引き続き、その発熱分布により、Simcenter Femap with Nastranで、最初に金属内の温度分布を求め、次にその温度分布データから熱応力分布を解析しました。
* 熱伝導解析の発熱荷重 熱伝導解析に必要な発熱荷重は、 磁界解析ソフトウェア F-MAG に よる誘導加熱解析で求めた発熱密度 分布を発熱荷重に変換して設定します。 |
発熱密度分布 |
発熱荷重 |
熱応力解析の結果は以下の通りです。
ミーゼス応力コンター図(単位:Pa)
トータル変位コンター図(単位:m)
※ 見やすくするために変形の度合いを強調しています(表示のみ)
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