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電磁界 有限要素法 周波数応答

マイクロストリップラインの高周波電磁界解析事例

マイクロ波領域で回路、部品などを接続するには、一般的にマイクロストリップラインが使用されます。
マイクロストリップラインは、図1のように、信号ラインとグランドパターンの2つの導体から構成されています。
その構造上、電界、磁界がプリント基板内の誘電体と上側の空気の両方の領域に広がっています。
したがって、その伝搬状態を解析することが非常に複雑でむずかしくなります

このマイクロストリップラインについて、高周波電磁界解析ソフトウェア[ F-WAVE ]で評価解析を行ないました。

マイクロストリップラインの基本形

図1:マイクロストリップラインの基本形

解析モデル外観図

マイクロストリップラインの解析モデル

図2:解析モデル

解析モデル正面図

解析モデル外観図

解析条件

・誘電体と空気の境界面には無反射境界条件を設定しました。

・ストリップラインは完全導体と仮定し、全表面に全反射境界条件を設定しました。

・底面に[0v]を設定しました。

・誘電体のライン面と底面の間に入射用電場[1V/m]を設定しました。

・物性は以下の5ケースで計算しました。

ケース1:誘電体の比誘電率;2.5 tanδ;0.03
ケース2:誘電体の比誘電率;2.0 tanδ;0.033
ケース3:誘電体の比誘電率;3.0 tanδ;0.033
ケース4:誘電体の比誘電率;3.0 tanδ;0.01
ケース5:誘電体の比誘電率;3.0 tanδ;0.1

・周波数:3GHz

解析結果/誘電体上の電界分布コンター図

解析結果/Sパラメータ

Sパラメータにつきましては以下の様になりました。

S[1][1]は入力反射係数です。
入射側ポートから入力された信号のうち、反射により、入射側ポートに戻った分です。

S[2][1]は順方向伝送係数です。
入射側ポートから入力された信号のうち、出力側ポートまで伝送された分です。

伝送効率をここでは、 S[1][1]とS[2][1]の絶対値の2乗の和で評価します。

[ tanδ]値が同じ場合、比誘電率[ ε]の値が大きい程伝送効率が良いことがわかります。

比誘電率[ ε]の値が同じ場合、 [ tanδ]値が小さい程伝送効率が良いことがわかります。

この評価解析は高周波電磁界解析ソフトウェア F-WAVE で行いました。

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