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コイルのローレンツ力解析事例

磁石の磁界中でコイルに発生する電磁力

磁石、磁性体、コイルで構成される機器内の磁界中で、コイルに電流が流れた時にコイルに発生する電磁力(ローレンツ力)を解析しました。
荷電粒子が磁界中を運動するとローレンツ力(Lorentz force)を受けますが、コイルに電流が流れるとフレミングの左手の法則による電磁力が発生します。
今回は下図のようなマグネット、コイル、ヨークで構成される解析モデルで、荷電粒子が等速円運動を行う場合のヨーク部分の磁束密度分布と、コイルの電流に生じるローレンツ力(電磁力)を求めました。

コイルの傾き

コイルの傾き

ソリッドデータ

解析モデル

メッシュモデル

解析モデル

コイルの電流 (直流)

解析モデル

磁束密度分布コンター図 (単位:T)

磁束密度分布コンター図
磁束密度分布コンター図

計算結果

・コイルのX軸負側の電磁力:5.159x10-4(N)
・コイルのX軸正側の電磁力:5.144x10-4(N)
・コイルのY軸周りのトルク:-1.758x10-6(N・m)

計算結果に対する考察

磁界解析ソフトウェア「F-MAG」で電磁力計算を行うと、結果として「マックスウェル応力」、「節点力」、「ローレンツ力」の3つの値が出力されます。

一般に物体に働く電磁力密度は、マックスウェルの応力テンソルを微分したものとして得られます。物体に働く電磁力の合計は、電磁力密度を体積積分して得られますが、計算の方法に2通りあり、それぞれマックスウェル応力と節点力とに区別しています。両者は物理的には同じものであり、理想的な状況では一致するものです。

概して表現すると、マックスウェルの応力は物体の表面で応力テンソルを表面積分したもので、節点力は物体内部の全ての節点に対して形状関数の重み付き平均をとって体積積分したものになります。

今回求めるものはコイルに作用するローレンツ力です。
ローレンツ力は電流に働く力のことであり、磁性体に働く力ではありません。

ローレンツ力=q (v x B) (粒子の速度 v と磁場 B の外積 )

1mm径の銅線に1アンペアの電流が流れているとき、電子の移動速度は約0.1mm毎秒程度で、コイルの周囲の磁束密度値の平均値は約[0.03(T)]位ですので、ローレンツ力は妥当な値に近いと思われます。

また、Y軸から最も離れたコイルの要素までの距離は約[1.65mm]なので、トルクの値もおよそ妥当な範囲の値と予想されます。

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