
交流 (交番電流)により発生する交流磁界 (交番磁界)に金属が存在すると、金属の表面には渦電流が発生します。
ここでは、3相電流が作る磁界の変化から鉄板に渦電流が流れ、鉄板の抵抗により発熱する状態を、誘導加熱連成解析ソフトウェア F-MAG-IHで評価解析しました。
解析モデルの外観図は図1の通りです。

図1 解析モデル外観図
解析モデルは図2の通りです。
渦電流は表面の非常に薄い層に発生しますので、表皮層要素自動作成機能により、鉄板の表面[1mm] 内に3層の薄い層を作成しました。
各電流線には図のように3相交流電流を設定します。

図2 3相交流

図3 解析モデル
計算結果、鉄板の表皮層に生じる渦電流の分布は下図のようになりました。
電流は3層交流ですので、発生する渦電流密度は時々刻々変化します。
下図の2つの例は、電流の位相が90度ずれた状態です。
![]() 図4 渦電流密度(実部) |
![]() 図5 渦電流密度(虚部) |
[実部]と[虚部]につきましては、こちらへ
この渦電流により生じる発熱分布は下図のようになります。

図6 渦電流解析により求めた発熱量分布コンター図
次に、求めた発熱密度分布から、温度分布を解析しました。
解析結果、温度の時間変化は図4のようになりました。

図7 温度分布時間変化コンタ図(アニメーション図)
この評価解析は誘導加熱連成解析ソフトウェア F-MAG-IH で行いました。
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